デカルトが主張した”心身二元論”の致命的な問題点について(分かりやすく批判w)
◆我思う、ゆえに我ありの名言の復習
どうもどうも( ´ ▽ ` )ノ
ともぴこです。
前回・前々回からデカルトについて解説させていただいてます。
デカルトpart.1→後世へも影響を与えたデカルトの演繹法的思考(帰納法との違い) - はぎのともぴこの幸福論
デカルトpart.2→デカルトの名言【我思う、ゆえに我あり】の意味 - はぎのともぴこの幸福論
前回は、デカルトは「方法的懐疑」という【徹底的に物事を疑い、真理に近付こうとする方法】を使い、ありとあらゆるものを疑って本質に近づていき、疑いようが無いのは「こうやって考えてる私の意識だ!」という結論に落ち着き
まさに《我思う、ゆえに我あり》となったワケです。
デカルトの中では。
ちなみに、この「自分の意識が絶対である!」というデカルトの思考は、近代思想の原点になるので、結構大切な話でございます。
◆デカルトの思想の大きな欠点と心身二元論
このデカルトの考え方は多くの矛盾を抱えています。
というのも、デカルトは「我思う、ゆえに我あり」の言葉通り、自分の意識に対して特別な意味と位置を与えましたが、その意識を特権化し過ぎてしまったせいで【意識(心)と、それ以外の部分の分離】が起こる事になりました。
ってかそうしないと、自分の出した結論が成り立たなくなるので、そうならざるを得ないんです。
だって、全てを疑って「自分の意識以外は全部不確定だ」っていう結論なんですから、意識とそれ以外は分離せざるを得なくなります。
でも、そうなるとおかしな事が沢山出てきます。
例えば【心と身体の因果関係が説明できなくなります】
よく
病気は気から
精神の健康と身体の健康は、相関関係にある
ストレスは万病の元
健全な精神は、健全な身体に宿る
などと言われるように、
どう考えても、心と身体は繋がっていて相関関係になります。
科学や医学の面から見ても、因果関係があるのは自明の理です。
が、デカルトは方法的懐疑の延長で「我思う、ゆえに我あり」だけでなく
【人間は物質である人間に、精神(意識)が宿ったものである。
つまり、精神(意識)以外の部分は、機械と何ら変わらない】
的なことを言ってしまうんです。
このデカルトのトンデモない飛躍が、悪名高い《心身二元論》です。
簡単に言えば《心と身体は繋がってない》という意見です。だって意識だけが絶対なので。
現代に生きている私達なら、このデカルトの心身二元論が、トンデモないおバカな意見だと分かりますが、当時はこれに真剣に悩んでいました。
そしてこれに関して面白いエピソードがあって、この心身二元論の矛盾をデカルトさんはとある医師に指摘されます。
「心と身体が分離しているなら、なぜ身体に不調をきたすと精神が落ち込むのか?説明してみろ!精神病の原因は身体にもあるに決まってると思いませんか?」と。
すると、デカルトは苦し紛れにこんな事を言います。
「脳の中に、〇〇っていう部位があって、それが相互作用を起こしてるだけで、精神とは関係ないんだよー!」的な意味不明な説明ですww
もちろん、そんな部位は現代でも発見されてません。
こんな感じで、デカルトの考え方は斬新ではありましたが、色々マズイ側面も持ち合わせておりました笑
そして、デカルトの死後には天才哲学者スピノザが【心身平行論】という意見を、ぐうの音も出ないほど論理的に説明し
結局
「おいおい、心と身体は一体だろ?」となりました。
が、この【心身平行論】にも問題はあったんですが、その話はまたそのうち。
ということで、今回はデカルトの心身二元論と思想の矛盾をお伝えしました〜!!
ではでは〜( ´ ▽ ` )ノ
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