「権力とは何か?」をどこよりも簡単・明確に説明してみた

◆自由の定義の復習 

 

 

 

どうもどうも( ´ ▽ ` )ノ

 

 

 

ともぴこです。

 

 

前回(この記事)→哲学者サルトルをヒントに、自由とは何かを明確にしてみた - はぎのともぴこの幸福論

前々回(この記事)→サルトルの名言「人間は自由の刑に処せられている」の真意を紐解く - はぎのともぴこの幸福論

 

 

裁量権が自分に沢山ある状態=自由】だと定義して、さらに自由の拡大=自己責任の守備範囲の拡大だという話をしました。

 

 

 


要は、自由とは

 


自由
__________

自己責任

 

という図のように、自己責任という土台の上に、成り立つものということでしたね。

 

 

 

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「あれ?全然思い出せないぞ?」って人は、大至急過去記事を復習して下さい笑

 


さらに、結局この世には、

 

 

 

①自分に裁量権の拡大し、自分の人生の主導権は自分が握り、自己責任の覚悟を持って主体的に、自由に生きる。

 

②自己責任の覚悟を持つのが怖いし、誰かに裁量権や決定権を握られていた方が楽だから、不自由でも別にいいし、そうやって生きる。

 

③どっちつかずの中途半端に生きる

 

 

の3つの道があり、どれを選ぶかはご自身でどうぞ。と話を終わらせました。

 

 

今回は、この「自由」という概念の理解を深めるために【権力とは何か?】というのを考えていきたいと思います。

 

 

 

◆権力とは何か?は理解しておいた方がいい

 

そもそも皆さん「権力とは何か?」という問いを立てた事があるでしょうか?笑

 

 

おそらく、ほぼ100%の方がないと思います。

 

 

ただ、去年あたりから

 

安倍総理
日大アメフト部の監督
レスリングの栄監督


など、いわゆる権力を持っている人のメッキが剥がれつつあり、日夜あちこちで取り上げられていますよね。

 

 

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なので、このタイミングでいったん「権力」というのを理解しておいた方がいいと思うんです。

 

 

中には「権力とか権力者とか悪いイメージがあるし、嫌い」って人もいるかもしれませんが、それはただの固定観念で、本来権力自体が悪というワケではありません。

 

それに、この読者の中には、これから組織のリーダーになったり、コミュニティのリーダーになったり、何かの役職を任せられたりして、権力を持つという人も出てくるでしょう。

 

 

というか、このブログを読んで内容を実践していったら、自然とみんなに引き立てられ、リーダーになっていきます。

 

その時に、権力=悪という固定観念があると「リーダーだけど、みんなに嫌われないように努めよう」みたいな感じになりかねません。

 

それでは良いリーダー・権力者にはなれませんし、最終的には部下やコミュニティのメンバーもついてこなくなります。

 

となると、しっかり理解しておいた方がおトクちゃんですよね。



 

 ◆そもそも権力とは何か?

 


では、結論からいきます。

 

 

自由が【自分の裁量権の拡大】であるとするなら

 

 

権力とは【自分+他人の裁量権の拡大】です。

 

 

そう、権力というのは自分の人生を自由にする力を持つだけではなく、周りの人をどうするか?という決定権を持つことです。

 

 

例えば、会社の社長なら全てがワンマンでないにしろ、部下の勤務時間、給料、転勤させるかどうか、どんな新人を採用するか、誰をクビにするかなどに大きな影響を持ちます。

 

 

もっと分かりやすくするなら、最近トランプ大統領との会談で話題になった金正恩は、かなり多くの裁量権を持っています。

 

 

気に食わない奴を殺すことぐらいは、ザラにできるでしょう。

 

 

つまり彼は、北朝鮮の国民の生殺与奪権を持ってるワケですし、国をどの方向へ進めるのかも、ある程度自由に決められるハズです。

 

だからこそ"独裁者"って呼ばれてるワケですよね。

 

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こういう風に、権力というのは【他人の人生をコントロールしたり、影響を与えたり、介入したり、人生を左右させたりできる力】のことなんです。

 

 

違う表現をするなら、他人の課題に介入しコントロールする力とも言えます。

 

 

この記事の最初の方に挙げた


安倍総理
日大アメフト部の監督
レスリングの栄監督


などなどは、他人の人生や行動をコントロールできるくらいの力を持っていましたよね。
安倍さんは今でも持ってますが。

 

つまり、彼らは「権力者だった、である」ということです。

 

 

 

 

権力の正体は、何となくイメージしてもらえたかと思います。

 

 

 

 

◆権力というダークサイド

 

こういう説明の仕方をすると「だから権力や権力者はダメじゃないか!!」という人もいるかもしれません。

 

 

はい。確かにその側面も否めないんです。

 


世界の歴史を見ても


スターリン
ヒトラー
日本陸軍
カダフィー大佐

 

などなど、権力がとある人物や組織に集中し過ぎて、暴走したケースは無数にあります。

 


「権力=他人を好き放題できるパワー」なので、権力を持つと私たち人間は、調子にのってしまいがちなんですよね。

 

中には、変な万能感を持ってしまう人がいるのも事実です。

 


そして好き放題やってしまうという。

 


これを《権力のダークサイド》と呼びましょう。

 

 

このダークサイドに堕ちた権力者たちが、今まで歴史の悲劇をたくさん生んできました。

 

 

でもそれと同時に、優秀な人が権力を持ったから、様々なことが良くなったケースも無数にあります。

 

リンカーン
ザックバーグ
ビルゲイツ
ティージョブズ


などなど。

 

彼らもそれなりに権力を持っていましたが、彼らのお陰で世界は進歩してますよね。
(厳密には良い悪いの二元論ではなく、誰にでも良い面も悪い面もあるのですが、ここは分かりやすく)

 


それに、権力の集中でやらかしてきた歴史があるからこそ、私たち人類は


三権分立
民主主義
選挙制


などの色んな工夫をし、権力が集中して暴走しないように歯止めをかけていたりもするんです。失敗から学んだ叡智ですね。

 

 

 

 

◆リーダーの資格と資質

 

さて、結局私が今日言いたかったのは【権力が悪いのではなく、権力を扱う人間の人間性が低いと大変なことになる】ということです。

 

そりゃそうですよね。

 

他人の人生に大きな影響を与える権利を持つんですから。

 

その権利を持つ人間が私利私欲の塊だったり、他人をいびることに快感をえるサイコパスだったら敵いません。・゜・(ノД`)・゜・。

 

だからこそ、権力者やリーダーなどの、他人の裁量権を少し預かる人、影響を及ぼす力を持つ人というのは【人間性】というのが超重要になるんです。

 

 

チヤホヤされても
太鼓持ちをされても
どんなに影響力を持っても

 


自分のやりたい放題やらない、自分を律し・自分を制御する事ができるような人間性です。

 

 

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つまり、良い、人様の役に立つ権力者になるには【自分を律する力、自律力】が必要になるんです。

 

 

 

これがないと、


安倍総理
日大アメフト部の監督
レスリングの栄監督


みたいな事になりますし、今はそういう権力者の横暴というのは、これでもかというぐらいに暴かれますからね。

 

 

 

まとめると、

 


自由
→自分の裁量権がどれだけ広いかによって決まる。そして同時に、裁量権を広げるためには自己責任の覚悟も持つこと。

いわゆる"自立する力"が必要。

 


権力
→自分と他人の裁量権を持つ力のこと。権力が集中すればするほど、あらゆる裁量権を持つ。

だからこそ、人間性を磨き自分を律する"自律力"が必要。

 

 

 

つまり、リーダーになるような人、既になっている人は【自立+自律の2つのじりつ】が大切ということです。

 

これさえ意識できてれば、権力者になってもダークサイドにはいきませんし、よりより多くの人を幸せにすること、お役に立つことができるようになりますよ。

 

 

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ちなみに、権力者になると本来は自己責任の範囲も広がるハズなんですが、権力者のダークサイドに堕ちた人は、責任を他人になすりつける傾向があります。

 

 

保身のためですね。

 

こういう上司、多そうですね笑

 


ぜひ皆さんは反面教師にして、権力者やリーダーの鑑・お手本になって下さい。

 

ではでは( ´ ▽ ` )ノ
今日も貴重なエネルギーを使い読んで頂き、ありがとうございました。

 

 

 

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